JDKハルヤ 〜性同一性障害のモデル〜
「―――わかってないよ」





「え?」





少し早口で話していた彼が、アタシの言葉で歩くのすらやめてしまった。





「ナツキ君は1年の時から何も変わってない。アタシはヒトリの人間として理解してほしいんじゃない」





うつむきながらアタシは振り向く。





「アタシは………アタシは―――」





視界はぼやけて熱くなって、声が震えた。





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