JDKハルヤ 〜性同一性障害のモデル〜
前みたいに逃げたりしないよ。





アナタからも、自分のことからも。





「優しくしないでよ」





我慢しても流れ出す涙がぽたぽたとアスファルトに落ちた。





「ナツキ君のことはもう忘れたいの」





落ちた涙の数を数えていたら、





「アタシ、ケイのことが好きなんだよ」





数えきれないくらいになっていた。





「だから一緒にいるの。おカネのためなんかじゃ―――」





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