JDKハルヤ 〜性同一性障害のモデル〜
彼女は雑誌の中では「マアサ」とだけ名前が載せられている。





「マアサはね、編集長の娘なの」





歩いていくマアサの背中を見ていたアタシにマシュリさんは話し始めた。





「編集長が倒れて入院した時に手伝ってくれたんだよ。それで今はモデルもこなしてるの」





マシュリさんは話しながらもアタシをすわらしてメイクを落として、またベースからメイクをし始めた。





仕切りの向こう側では、シャッターとフラッシュの音、カメラマンさんの指示する声が響いていた。





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