JDKハルヤ 〜性同一性障害のモデル〜
エレクトロハウスが響くフロアの人込みを駆け抜けていく。





誰かと思いっきり肩がぶつかってよろけたアタシを、細い腕が抱き止めた。





甘ったるい匂いがアタシを包み込む。





「―――ごめんなさい」





「こちらこそ」





そう言って笑顔を見せる彼は柔らかいイメージをアタシに残した。





「それじゃ」





彼は涙を流すアタシの背中をそっと押して送り出した。





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