JDKハルヤ 〜性同一性障害のモデル〜
「それで、班分けと部屋割りとバスの座席は1学期中に提出ってもう1週間もねェじゃんか。んなんで決められんのかよ。なァ、ハル。おい、聞いてんのか?」





誰もいなくなった会議室で彼の声が響いていた。





「………ごめん。何の話だった?」





二人っきりの気まずい空気がアタシ達を包んでいる。





「聞いてねェのかよ。―――てかもう明日にしようぜ。オレバイトあるし」





そう言って彼はカバンを持って立ち上がった。





「うん。ごめんね」
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