tipe-DOLL【No.1007】
背中に感じる痛みを覚悟していた健は違和感を感じて、恐る恐る顔を上げた。

白いワンピースの細い背中が目に入った。

モンスターは視界から消えていた。

「な、何だ?何が起きた?」

美子を抱き締めていた腕をほどき、細い背中に向き直った。

固く目を閉じていた美子もその目を開いた。

華奢な少女が腕から紫色の血を流して立っていた。

モンスターは身体の中心を貫かれ、動かなくなっていた。



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