tipe-DOLL【No.1007】
「エリカ…」

「え?」

不思議そうな顔をする助手たちに篠宮は疲れた笑顔を向けた。

「ナンバー1007の名前だよ。Erica。みんなそう呼ぶように。」

頷きはしたものの麗子の中から違和感が消えなかった。

その夜、助手たちが全員帰宅した後も篠宮だけは研究室に残り一晩中ボトルの中のエリカを見つめ続けていた。




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