tipe-DOLL【No.1007】
篠宮は麗子の様子がおかしいことに気付いたはずだが何も言わなかった。

「兵開技術部がしつこくてね。話が長引いた。」

「例の話ですか?」

エリカがいるので麗子ははっきりと聞くことが憚られた。

しかし、篠宮は気にせず答えた。

「ああ。爆弾の内蔵について。成功率の比較計算データまで見せられたよ。」

軽く笑って、篠宮は言った。



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