tipe-DOLL【No.1007】
しばらく考え込み、篠宮はエリカを見た。

「エリカ。内部圧の低下は身体の疲労が一因だ。しばらく外出は控えなさい。」

「………はい。」

機械らしく従順なエリカにしては不承不承といった風な返事だった。

篠宮は少し悲しそうに微笑んだ。

「よし。じゃあ、もう今日は真っ直ぐ帰りなさい。警護をつけるから。相馬。」

「はい。」

麗子は素早く備え付けの電話を取り、自衛軍のDOLL担当に連絡した。

すぐに迎えが来て、エリカは何も言わず帰っていった。




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