tipe-DOLL【No.1007】
しかし、その苦しみも残り僅かの間。

米日共同天文科学研究センターは発表した。

2100年、太陽の半分は崩れ、その崩れた隕石の軌道を計算すると落下地点は・・・地球だった、と。

やっと訪れる苦しみからの解放。

この事実をそう捉えたのは一部の宗教団体だけだった。

人類はどうにかして隕石の墜落を防ごうと四苦八苦していた。

数時間ごとに隕石の軌道を確認し、朝夕のニュースでは必ずその結果が報告される。

優秀な研究者は全国から徴集され、ワシントンと東京にある研究センターに缶詰状態になっていた。



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