tipe-DOLL【No.1007】
□トモダチ
長袖のTシャツに細身のジーンズ。
足元はもちろんスニーカー。
いざという時のために腰には果物ナイフ、首から下げた防犯ブザー。
背中に背負った鞄の一番取り出しやすい場所には催涙スプレー。
仕上げに帽子を深々と被り、美子は言った。
「よし。完璧だわ。」
「美子。あの…何ていうか…そこまでの格好をしなくても…」
口ごもる健の方を美子はすごい形相で睨んだ。
「…何でもありません。」
「よろしい。さ、行くわよ。」
足元はもちろんスニーカー。
いざという時のために腰には果物ナイフ、首から下げた防犯ブザー。
背中に背負った鞄の一番取り出しやすい場所には催涙スプレー。
仕上げに帽子を深々と被り、美子は言った。
「よし。完璧だわ。」
「美子。あの…何ていうか…そこまでの格好をしなくても…」
口ごもる健の方を美子はすごい形相で睨んだ。
「…何でもありません。」
「よろしい。さ、行くわよ。」