tipe-DOLL【No.1007】
健は薄いシャツに黒のパンツという、いつもの服装で美子の隣を歩いた。

しかし、手には短い木刀を持っている。

恥ずかしい上に怪しいので拒否したのだが、それぐらいは持って行きなさいと美子が頑として譲らなかったので、仕方なく持って歩く。

健は帽子の下から覗く、美子の形のいい唇や顎を見つめて、いざという時はモンスターの足にしがみついてでも美子を逃がそうと固く決意した。



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