tipe-DOLL【No.1007】
たしかに美子の言う通り、健の進もうとしていた方向にはでかでかと『この先危険!進入注意!』の看板が立っていた。

健はため息をついた。

どんどん行ける場所が減っていく。

小学校の時に遊んだ公園も中学校の時に通い詰めた本屋も。

今や要注意区域に指定されている。

今、通っている高校にだって日に日に遠回りしないとたどり着けない始末だ。

こんな状態が一体いつまで続くのだろうか。




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