このキズで俺はお前を縛る
俺はアパートの部屋のドアを開けて、雪乃を入れた

…てか

俺の部屋…汚ねえや

ここんとこ休みがなくて、掃除してねえ

「わりぃ、汚ねえや
外で話す?
24時間のファミレスが近くにあるし」

俺の手話に、雪乃が首を横に振った

『平気
これくらいなら、私が掃除する』

いや…しなくていいから!

俺の部屋だし

俺が掃除しないで、他人に任せるなんて…俺の心が許さねえ

…って思ってる間に、さっさと掃除にうつるなよ!

雪乃は、でかい鞄を玄関に置いたままにしてワンルームの部屋を片付け始めた

いや、まじで掃除しなくていいってば

「雪乃、いいって
俺に話があるなら、してくれよ
一昨日、話があるって言ってたよな?」

俺は家にあがると、雪乃を手を止めさせた

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