このキズで俺はお前を縛る
「ここで話しても望んだ結果にならないってことだよ」

俺が手話で説明をする

雪乃は納得していないようで、首をかしげた

『なんで?』

「とりあえず雪乃の実家と、俺の家に電話をするか待ってろ」

『そうやって、また恭ちゃんを呼ぶの?』

雪乃が怖い顔をした

「じゃあ、ちゃんとここに来ているって連絡したあるのかよ」

『あるよ
お母さんに、茶佑君の家に泊まりに行ってくるって言ってある』

はい?

「おばさんはそれでオッケーを出したのか?」

『うん、行っておいでって』

まじかよ

なんだよ

「兄貴には?」

『言ってない
言ってどうするの?
恭ちゃんの頭は、奥さんになる人のお腹だけだよ』

は?

出来ちゃった…ってデキちゃったってこと?

妊娠かよ!

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