このキズで俺はお前を縛る
「うるさいなあ
喉が渇いたから、飲みたかったんだよ」

雪乃がくすくすと笑った

「そうだ
雪ちゃんがパンを焼いて持ってきてくれたのよ!
さっちゃん、食べるでしょ?」

「ああ、食う」

昼飯を食いっぱぐれたから腹は減ってる

俺はテーブルの前まで来ると、床に座った

皿に盛ってあるパンに目がいく

まあまあ、うまそうじゃん

俺は手を伸ばして、頬張った

……ん?

なんだ?

「雪乃…中身ナニ?」

「マーボナス」

「なんで…?」

「茶佑君、好きでしょ?」

ええ…好きですよ

マーボナスは…好きですけど

なんでパンと一緒にする必要があるのだろうねえ…

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