鳥籠のドルチェ
任務を終えたカインは
一見マンションのようにも見えるアジトに帰って来る
今はここALBAROSA(アルバロッサ)が.カインの家でもあるからだ
両目の視力はないが
変わりに瞬発力や反射神経は優れているし
感覚や音を巧みに使いこなして
カインは両目が見えているのではないかと言うほど普通に歩ける
まるで、見えないことを気にするのが馬鹿馬鹿しいように
「カインッ、今日も早かったな」
溜め息をつきながら自室に戻ろうとするカインに、赤髪でハデな男が声をかける
「トンファーか。
別に簡単な任務だったからな」
声質で自分を呼び止めた人物が情報処理担当の
トンファーだと解れば、面倒くさそうにもそっけなく告げた
「クスクス、相変わらず愛想がないやつだなぁ
ボスがお呼びだぜ?」
「ボス…?」
「ああ、またどーせ任務じゃないのか?
仕事のできるやつは大変だな…クスクス」
「全く…。少しは休ませてほしい。」
「ごもっとも。
終わったら飲みにでも行こうぜ?」
「一人で行け…」
†