鳥籠のドルチェ




「1人で飲んでも、つまらないだけなんだよ━」


なぜかボスの部屋に向かうカインの後ろに、

ブーブーいいながらトンファーも付いてくる



無視して歩いていると
漸く部屋の前に着いたために、カインはカードキーを差し込んで部屋に入っていく



















「アギト様。

No.10888
カイン=C=バークレーがお見えになりました」






お付きの者にアギトと呼ばれた人物は


紅い瞳を光らせニヒルな笑顔を浮かべながら


明らかに社長が使うような椅子に座りながら振り向くと、柔らかい笑顔を携えた









「お疲れカイン。




相変わらず、君の銀髪と蒼い瞳は美しいな


私の歩く芸術品…」









心の中で、お前のモノになった覚えはないと呟きながらも


早く要件を済ませたいカインは溜め息を吐きながら尋ねる





「それでアギト、次の任務はなんだ?」






その問い掛けに

「全く君はせっかちだな」とかなんとか文句を言いながら

アギトは引き出しに入っていた紙を一枚取り出すと、机の上に置いた







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