鳥籠のドルチェ
「1人で飲んでも、つまらないだけなんだよ━」
なぜかボスの部屋に向かうカインの後ろに、
ブーブーいいながらトンファーも付いてくる
無視して歩いていると
漸く部屋の前に着いたために、カインはカードキーを差し込んで部屋に入っていく
*
「アギト様。
No.10888
カイン=C=バークレーがお見えになりました」
お付きの者にアギトと呼ばれた人物は
紅い瞳を光らせニヒルな笑顔を浮かべながら
明らかに社長が使うような椅子に座りながら振り向くと、柔らかい笑顔を携えた
「お疲れカイン。
相変わらず、君の銀髪と蒼い瞳は美しいな
私の歩く芸術品…」
心の中で、お前のモノになった覚えはないと呟きながらも
早く要件を済ませたいカインは溜め息を吐きながら尋ねる
「それでアギト、次の任務はなんだ?」
その問い掛けに
「全く君はせっかちだな」とかなんとか文句を言いながら
アギトは引き出しに入っていた紙を一枚取り出すと、机の上に置いた
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