鳥籠のドルチェ




「今回の任務は
女の子の"護衛"だ。」



「護衛………?」




今まで
人を殺す任務しか与えられなかったカインは

意味が解らないと言ったようにアギトを見つめる










「クスクス…たんなる
女の子じゃない。



"天使"だよ」











「全く話が見えない」









根本的な話をせずに、遠回りに話し出すアギトに若干イラつきながらも

カインは問いただしながら近くにあるソファーに座る









「この国 ローリィライトの反対側にジグバールという国があるのを知っているだろう?」


「ああ…光が届かず魔物が住むという国だろ?」



カインは、この国の常識であることを溜め息をつきながら呟く





「その女の子は、ジグバールの魔物に狙われている。」



「なぜ?」




「さぁ………?

お前は女の子を護衛していろ。


期間はない。



今回はそれがお前に貸せられた任務だ」





会ったこともない少女の護衛を、期間無しでやるなんてふざけていると

反論したいカインだったが有無を言わせないアギトの雰囲気に気づき


溜め息を吐いた





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