女子高生と鉄のヒトガタ
ロビーから昇降口を抜け、校門へと向かう。さっきもそうだったけど、この娘は私を「先輩」と呼ぶ。今ではクラスメートだけど少し前までは私の方が一年上だった。
二年生の時に単位が足らなくて三年生になれずに留年、十八歳で二回目の二年生ってワケ。アヤ(いつもこう呼ぶの)とは中学時代からの友達だからその時の癖が抜けないみたい。私としてはもう先輩じゃないんだから、その呼び方は止めてて欲しいんだけど…。
「あのね、もう同級生なんだから先輩はないんじゃない?」
隣を歩くアヤに言う。他の友達なんかは名字の守里(もりさと)か名前の凜(りん)で呼んでるし、クラスメートである以上この娘もそうでいいしね。
「でも長い間先輩でしたし、学年が同じになったからって急に変えるのは難しいですよ。」
少し考えての結論。友達っぽい呼び方を期待してただけに少し残念な気もする相手がそれを難しいと考えるなら無理強いも出来ない。
「そっか。ならそれでいいや。」
二年生の時に単位が足らなくて三年生になれずに留年、十八歳で二回目の二年生ってワケ。アヤ(いつもこう呼ぶの)とは中学時代からの友達だからその時の癖が抜けないみたい。私としてはもう先輩じゃないんだから、その呼び方は止めてて欲しいんだけど…。
「あのね、もう同級生なんだから先輩はないんじゃない?」
隣を歩くアヤに言う。他の友達なんかは名字の守里(もりさと)か名前の凜(りん)で呼んでるし、クラスメートである以上この娘もそうでいいしね。
「でも長い間先輩でしたし、学年が同じになったからって急に変えるのは難しいですよ。」
少し考えての結論。友達っぽい呼び方を期待してただけに少し残念な気もする相手がそれを難しいと考えるなら無理強いも出来ない。
「そっか。ならそれでいいや。」