女子高生と鉄のヒトガタ
「仕方ない。協力プレイならそのうち空くだろうから、他の人のプレイ見て時間潰そうか。」
6分割された画面には様々な特性を持ったロボットが映っていた。自分で選んだ機体を操って敵を撃破していくっていうゲームなんだけど、6台の内4台はプレイヤー同士の対戦が出来る「乱入台」、残りがストーリーを楽しみたい人向けの「乱入不可台」って感じに分けられてる。さっき言った協力プレイってのは乱入不可台の2台を使ってプレイヤーが協力してゲームをクリアする遊び方。このゲームに限った事じゃないけど、乱入出来る物は対人戦の方が盛り上がるの。現に周りを取り囲むギャラリーの視線は殆ど対戦台モニターに向けられてるし。
「あ…先輩のと同じですよ」
ギャラリーと同じくモニターを見ていたアヤが声を上げ、画面の一角を指差す。その先には黒いロボットが映っていた。防御力が低い代わりに機動力が高い接近戦タイプ。被弾しちゃいけないから操作が忙しくなるのと、少しのミスが致命傷になるのとであまり使う人はいないのよね。私はそこが良くて使ってるんだけども。
「でも…もう終わりね。かなりくらってるし、あそこから巻き返すのは難しいわよ。」
相手の攻撃を全部避けて自分の攻撃
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