女子高生と鉄のヒトガタ
を当てられるなら勝機はあるけど、そんなのよほどやり込んだ人じゃないと無理。
協力プレイのモニターに目をやると、丁度プレイが終わった頃だった。最後の敵に善戦はしたみたいだけど、あと一歩の所でゲームオーバーだった。
「さてと。空いたみたいだし、やろうか。」
アヤを誘い、シートに腰を下ろす。シートには一人しか座れないからアヤは隣の筐体のシートに腰掛けた。目の前にはゲーム画面を映すディスプレイ。その下にはボタンがついたレバーが2つ、レバーに挟まれるように丸いボタンが取り付けられていた。
「カード、持ってるわよね?」
財布に挟んであるプラスチックのカードを探しながらアヤに聞く。
「持ってますよ~。」
間延びした返事を返して膝の辺りにあるお金の投入口の下のスリットに差し込む。私も財布から抜き取ってスリットに差し込んだ。目の前に設置されたディスプレイの画面がタイトル画面で固定される。さっき見ていたモニターにはこの画像が映し出されていたってワケ。続いて百円玉2枚を投入口に入れ、さっきの丸いボタンを押す。画面は薄い緑色一色になり、真ん中に「データを読み込んでいます」の文字。
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