私の敵は『俺様』です。
『俺様の話は以上。
あと――』
今度はなに!?
どんなたまげた事を言い出すんですか!?
『高宮 夢を俺様の仮彼女に任命する』
……え?
え、え、え!?
今、今、今なんて……!?
「高宮 夢を俺様の仮彼女に任命する」
頭の中でもう一回杞憂 葵の言葉をリピートする。
「〝高宮 夢〟を俺様の〝仮彼女〟に任命する」
……高宮 夢って―――
あたしじゃんっ!?
さっき関わらないって決めたばっかりなのに!?
しかもコレ…
多分、いや、絶対。
逆らったら退学ってやつだよねっ!?
「嘘でしょーーーー!!?」
この後、体育館全体のあたしの叫び声が響いたのは言うまでもない。
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