放課後の人魚姫。


「な、どした?」


無意識に横を向いた。


だめだよ……。


怜のバカ…。


そんな心配そうな顔で見られたらもっと好きになるじゃんか……。


「美妃……怜が離れてくのやだよ…。」


「は?いきなりどうしたん?」



知らない間に、頬が濡れていた。

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