学校トランプ
「犠牲者が30人ほど増えてる★」


「あんな放送でそんなに…人間共め、愚かね」


クスッ

Jは静かに微笑んだ。

無数のモニターを見る2人。

いろいろな方法で殺し合う人間。

JとAはそれぞれある少女を、見ていた。


“逃がしはしない――――”


Jは心の闇に染められていた。


“どうか生き延びてくれ――――”


Aは唇を噛み締めた。

まだ――――

終わったわけじゃない。



「楽し~♪」


ペロッ

Qは笑顔で血の付いた自分の指を舐めた。


「どいてくれ」


Kは鬱陶しそうに眼鏡をクイッと上げた。


「別にいいじゃん、ね?」


QはKにゆっくり攻め寄る。


「邪魔だ、どけ」


KはQに目もくれずに山積の紙に目を通した。


「ぶ~っ…3年前までは、Kも――――」


「黙れ!!」


Kは放送室に響き渡る声で怒鳴った。


「――っ、何でよ!!何で――――」


Qの目に滲む涙をKは見逃さなかった。


「あたしはただ…」
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