学校トランプ
「夏帆っ!!」


「はいっ!!」


夏帆はシャキッと立った。

スタスタスタ

優梨は夏帆の目の前まで近づいた。


「何で…何でぇ…」


優梨は手で顔を覆って俯いた。


「え、ちょ…優梨!?」


夏帆は慌てて優梨に駆け寄る。


「…あたしね、夏帆と出会ったとき『この子と友達になりたいな』って本気で思ったよ」


優梨は夏帆と向き合った。


「だから本音とか悩みとか全部言ってきたよ」


「うん」


「夏帆を一番、信頼してたし信用してたよ」


「…うん」


「今もね…夏帆は、違った?」


優梨の真剣な瞳に少し夏帆は戸惑う。

数秒たって夏帆も真剣に向き合った。


「あたしも優梨のこと、一番信用してる」


「なら…答え、分かるよね?」


「え…」


「夏帆について行くに決まってるでしょ!!あたしがいないとどっかで転んじゃうくせに」


優梨は笑った。


「優梨…」


「あたしは夏帆に賛成だから★」


「ありがとう…優梨」


「俺ももう誰も死なせたくない…だから、西村に賛成」

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