学校トランプ
小結はそれだけ言って、廊下に出た。


「小っ…」


優梨の声も虚しく響き、小結はいなくなった。


「はぁっ…」


でも、小結はすぐ帰ってきた。


「E組も…誰も…いな、い」


「C組と、D組も…」


「嘘でしょ!?生きてるのは…」


信じたくない。

嘘と言って。

やめて。


「数えるほどしか、いない?」


琴葉の言葉に重みを感じながら、最後のA組に向かった。

ガラッ


「夏帆…あれ」


小結は窓側を指差した。


「風見彰…?」


「あ、見つかっちゃったかー」


そう言って笑うのは、風見彰【かざみしょう】。


「えっ…風見」


「あ、優梨じゃん★」


「知り合い…?」


夏帆は聞いた。


「幼馴染…ってゆーやつ?」


コキコキ

彰は首の骨を鳴らした。


「みんな、は?」


「死んだんじゃねー?俺は、知らねぇよ?」
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