一線  死神は舞う
追い付いたはいいが、

無意識に一歩後ろを歩いてしまう。




ヴィラが

振り返って何かを口にすることはなかった。



俺も

何を言っていいのか考えるほど

余裕はなかった。




ただ無言で歩いた。




緊張のせいなのか、

自然と

この沈黙を受け入れることができていた。

< 131 / 325 >

この作品をシェア

pagetop