一線  死神は舞う
洗いものが終わる頃、


未美は制服を着て

髪を整えて

部屋から駆け出してくる。


今日も、

その明るい性格を象徴するような

高めのツインテールだ。



しみじみと未美を見ていた俺に
気付いたのか、

未美が足を止めて俺をにらむ。



「拓弥兄ちゃん!!

しゃきっとしてよっ!!

ほら、早く着替えて、

したくして!!」



未美の言葉に、

慌てて濡れた手をはらって

部屋へと駆け込む。

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