一線  死神は舞う
唇に

拳に

力が入る。




「・・・っ

必ず戻ってくるからな!!


二人を連れて!!」




バンッ



そう言い捨て、

思いきりドアを開け放して走った。



レッドカーペットを、

ただまっすぐに走った。




これ以上、

ヴィラを見ていることも、

声を聞くこともできなかった。
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