一線  死神は舞う
天井は

思っていたよりも高かった。


2.5メートルほどだろうか。



かなりじめじめしていて、

たまに降ってくる水滴が

妙に気持ち悪い。


俺にそれをよける力はなく、

気にしないようにするしかなかった。



気付けば、

視界はどんどん悪くなっていた。



さっきまではしっかり見えた足元にも、

もう目をこらさなければならなかった。
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