一線  死神は舞う
足を取られながらも、

とにかく俺は必死に走った。



進むことしか頭にはなかった。






バシャ





大きな水溜まりに、

足が思いきり入った。


ゆっくりと顔をあげると、

道が二本にわかれていることに気がついた。




とりあえず

濡れた右足をそろりと上げ、

何度か振り、

ようやく俺の頭がはたらきだす。





どっちだ・・・
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