一線  死神は舞う
・・・親父とお袋は、

不運な事故で死んだ。



二人の乗った車は、

大型トラックに突っ込まれた。






一瞬だったらしい。


車は

原型をとどめないほど


ぺしゃんこだった。





俺は、二人の亡骸を

未美に会わせる事ができなかった。






葬式のとき、

未美は

これでもかってほど泣いた。



俺は、

一滴の涙がにじむこともなかった。

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