孤独な黄金王



考えてみよう。



あるスラム街。

一人の薄汚れた女の子。

ところどころ擦り切れ土にまみれた白いワンピース。

日雇いで稼ぐ小銭。

その小さな片手でも楽々と握れる量の小銭。

人々がカケラも迷わず使ってしまうほどの小銭。


でもその少女にとって、それは命綱。


明日を生きるためのお金。


しかし、その願いはその少女の明日を奪う。


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