僕様王子に全てを奪われてⅡ
「ケチ」

乙葉さんがぷいっと横を向いた

「椎名さん、確認してもいいですか?」

「嫌だ」

有栖川の肩ががくっと下に落ちた

「あの見合い…椎名さんが妊娠しやすい時期にセッティングされたんでしょ?
僕とはしてなくても…元さんとはしたんですよね?
避妊はしましたか?
少しでも妊娠の可能性があるなら、飲酒はやめたほうがいいと思いますよ」

「…むかつく
あいつの話しはするなっ!
すっごい苛々する
愛子、愛子の部屋はどこだ?
語り合うぞっ」

乙葉さんは席を立つと、私の腕を掴んで廊下に出て行った

ちょ…え?

私…御飯の途中なんですけど!

せっかく有栖川が作ってくれたのに

私の大好きなハンバーグがぁぁ

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