僕様王子に全てを奪われてⅡ
「元は何だって?」

「むかつく」

「は?」

私が苛々してきた

「ちょっと、何なのよ!
何、あのクールな態度はっ、え? ちょっと女を何だと思ってるのよ
執事の仕事なんてどうでもいいじゃないのよ」

私は携帯をベッドに投げた

人さまの携帯とはいえ、頭にきたからつい投げてしまった

「乙葉さん、新しい男を探すべきだわっ
もっと優しくて、情熱的な男がいいわね
ふん、私も協力するから」

「…はあ
なんかわたしが怒る隙を奪われた気がするんだけど」

「だってさ
執事の仕事があるから、迎えに行けないって言うんだよ
むかつくでしょ
頭に来るでしょ
せっかく乙葉さんが、好きだって言ったのに」

男ってそうよ

最後は女じゃなくて、仕事を取るのよ

女の一大時より、仕事なのよ

なんか、もうイライラする

お腹が減ってるから、余計腹がたつ

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