僕様王子に全てを奪われてⅡ
「何かあったのですか?」

『いえ、明日、高波と愛子さんが会うセッティングが整ったのでその報告です
何もないと思いますが、俺の知り合いを近くに配置して様子を伺わせますので
何かあり次第、すぐにご連絡します』

「はい、お願いします
僕も何かお力になれればいいのですか…こればっかりは…無理ですね」

『申し訳ないです』

「あ、いえ
謝らないでください
愛子さんが決めて、やっていることですから」

『叩きのめす!…と言ってましたよ』

「あははっ
愛子さんらしいですね」

愛子さんがそんなに頑張らなくていいのに

『有栖川さんの教室が荒らされるのが嫌だと怒ってるようです
可愛らしい恋人ですね』

「ええ、僕の自慢の恋人です」

僕は小山内君との電話を切った

僕の教室を気にしているなんて…愛子さんらしいですね

気にしなくていいんですよ

愛子さんはまだ15歳なんですから

僕と、飯島さんでどうにかするのに

大人に任せてくれればいいのに

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