僕様王子に全てを奪われてⅡ
私は高波さんの前に座った

高波さんはにこにこと微笑んで私を上から下までを確認した

鞄も服も、靴も…アクセサリーも全てブランド物で揃えた

…てか、そろえるようにと勇人さんに言われた

『そんな…持ってるわけないじゃん』って言ったら…テツさんって人が朝一で届けてくれた

よく私のサイズを知っていたなあ…ってちょっと勇人さんにびっくりしたよ

胸がすかすかだけどね…

悲しい…胸が大きくなる嬉しさを知っちゃうと…ね

ぺったんこが悲しいよ

「愛子ちゃんって、もしかしてお金もちのお嬢様?」

高波さんから質問がくる

きた!

さっそく本題か?

「お金もちっていうのかな?
私はよくわからない
父がどんな仕事をしているかなんて……」

私は髪を耳にかけた

…って私に両親はいないし…

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