僕様王子に全てを奪われてⅡ
「無事、解決ってことでいいのかしら?」

今まで黙っていた飯島さんが、ごほんっと咳をしてから口を開いた

「まあ、いいんじゃね?
あとは警察の仕事だからな」

小山内君が、藤城君のお兄さんに片手をあげた

藤城君のお兄さんは、会釈すると高波さんを連れて外に出て行った

「はあ…すっきりした」

飯島さんが両手をあげて、背のびをした

…って、飯島さんはとくに何もしてないじゃないですかっ!

何、その…私、頑張っちゃいました的オーラはっ

頑張ったのは愛子さんと僕ですよ!

「もうこんなことはしませんからね」

僕は小山内君の顔を見た

小山内君は苦笑をすると、肘をついた

「俺と有栖川さんが手を組んだら、良いコンビになると思ったのにな」

「ご冗談を…
そんな風に全然思ってないくせに」

僕の言葉に、小山内君は「ふん」と鼻で笑った

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