僕様王子に全てを奪われてⅡ
「愛子は知ってるの?」

事務所の裏に入ると飯島さんが、真剣な目で質問してきた

「見合いをしたというのは話しました…が、こんなことになるとは…
ちょっと予想外です」

飯島さんが腕を組んで、鼻で息を吐いた

「馬鹿じゃないの?」

「はあ…でも、彼女にも好きな人はいますから」

「そんなの見てればわかるわよ
後ろにいる男でしょ?
ものすんっごい怖い顔で、聖一郎さんを睨んでいたわよ」

「…ですよねえ…
どうして抱かれたのに、きちんと話しをしてくれないのか…」

僕は頭を抱えた

きちんと椎名さんが話してくれてたら、少しは変わっていたと思うんですけどね

「まあ…僕の母親対策らしいですよ」

「そう…ならいいけど
あの女が、聖一郎さんに本気になったら悲しむのは愛子だからね」

「わかってますよ」

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