僕様王子に全てを奪われてⅡ
「おいっ、聞いてるのかよ」

「あー、はいはい
聞いてるよ
演技だよ、演技」

「演技だとぉ?
乙葉にそんな芸当ができるとは思ってなかったなぁ
本当に演技かよ」

元が後ろから抱きしめてきた

「お、おいっ!
誰かに見られてたどうするんだよ
私は…今、聖一郎の女なんだ」

「うるせえよ
むかつくんだよ」

は?

ちょっと…嫉妬するのは嬉しいけど

時と場所を考えて、抱きつけよ!

誰かに見られたらどうするんだ

見合いが破談になったら、どうするんだよ

…いや…別に破談になる分にはいいんだけど

聖一郎にも計画があるんだから…

わたしの勝手な行動で、計画を壊したくないんだ
< 73 / 205 >

この作品をシェア

pagetop