僕様王子に全てを奪われてⅡ
「ちょっと!」
「はい?」
受付のテーブルを叩かれて、私は顔を上げた
「わたしの話を聞いているの?」
「ええ、有栖川とお見合いして良かったですね」
うーん
竜ちゃんとの旅行、どうしようかな
今となったら、どうしても行きたいって気持ちがなくて…
なんか一度、行かないって心の中で決めたら
行かないっていう方に気持ちが傾いてるんだよね
「ねえっ!」
「だから、何ですか?
ゆっくり考え事をさせてくださいよ
竜ちゃんとのことで頭がいっぱいなんですから!
余計なことを吹きこまないでくださいませんか?
忘れちゃうんですから、私…違うことを考えると」
私の言葉に、横に立っている椎名さんの顔がぽかんと間抜けになった
「は?」
「乙葉…お前の負けだ
大人しく座ってろ」
黒いスーツの男性にずるずると引き摺られながら、椎名さんがソファに座った
「はい?」
受付のテーブルを叩かれて、私は顔を上げた
「わたしの話を聞いているの?」
「ええ、有栖川とお見合いして良かったですね」
うーん
竜ちゃんとの旅行、どうしようかな
今となったら、どうしても行きたいって気持ちがなくて…
なんか一度、行かないって心の中で決めたら
行かないっていう方に気持ちが傾いてるんだよね
「ねえっ!」
「だから、何ですか?
ゆっくり考え事をさせてくださいよ
竜ちゃんとのことで頭がいっぱいなんですから!
余計なことを吹きこまないでくださいませんか?
忘れちゃうんですから、私…違うことを考えると」
私の言葉に、横に立っている椎名さんの顔がぽかんと間抜けになった
「は?」
「乙葉…お前の負けだ
大人しく座ってろ」
黒いスーツの男性にずるずると引き摺られながら、椎名さんがソファに座った