君から僕が消えるまで
学校生活
思い返せば
いつも彼女は笑っていた。
いつもどこか
優しく
暖かく
そしてどこか
寂しそうに…
君は笑っていた。
君の方が辛かったはずなのに、
君の方が苦しかった はずなのに、
ごめんなさい。
思い返せば
いつも君は笑っていたんだ…。
「おっはよ~♪」
僕等がここに入学してから、もう二週間が過ぎようとしていた。
最初はぎこちない雰囲気だったクラスも、今はだんだん打ち解けて来ているようだ。
そのクラスの一番後ろの一番窓際の席に俺は座っている。
俺は今彼女を見ていた。
彼女はいつも朝遅いのである。
彼女が言うには
「寝坊しちゃっててさぁ~。」
だったが、案外真面目な彼女にそれはなさそうだが…と疑問に思ってしまう。
まぁ、深く首を突っ込む理由もないから、今は黙っている。
それに…彼女の周辺にはいつも人だかりが出来ている。
いわゆる【人気者】、とか言うやつだ。
「健チャン~何見てんだよぉ~♪」
肩がずしっと重くなった。