君から僕が消えるまで
ー無理!!
真面目な話で無理!!

駄目な男ですみませんっ!!





「に…似合ってる…よ…」



「え…?」




「おだんごが…」




健一は彼女の頭に高く結んであるおだんごヘアを指さした。



「ーぷっ…」



彼女は吹き出すようにして

お腹を抱えて笑った。



「急に何言い出すかと思ったら…おだんごっ!?ぁはっ…あははは」



彼女は瞳にうっすら涙さえ浮かべていた。




ーけっこう、頑張って言ったのにな…。


と不満を心に抱いたが、彼女があまりに楽しそうに笑うから…


それでも良いかと思えてしまう。



「はぁ…一瞬少しドキっとした未来が馬鹿だったよ~…」




「ん?何か言った?」



そう、ひっそりと呟いた彼女の声は誰にも聞こえる事なく教室に消える。




「何でもな~い。よしっ、日誌終わり♪」



「じゃぁ、帰るか」

「うん。」


< 17 / 81 >

この作品をシェア

pagetop