君から僕が消えるまで

俺と彼女は最近彼女の部活がない日は一緒に帰っている。



彼女とは家が途中の方向まで一緒なのだ。



「それでねっ…未来が小さい頃は…」



彼女は俺を飽きさせないためか必死で幼い頃の昔話やこの辺りの事を話す。



俺は口べただから…上手く人を楽しませたりする事ができない、



けど彼女は、そんな俺に文句一つ言わずに笑いかけてくれた。






帰りは永遠と続くゆうな、海沿いの防波堤をそって歩く。


夕暮れの海は夕日に染まり、今だけ色を紅く染め光りを反射してきらきらと輝いている。




それでも…。




俺に紅く染まった海に良い思い出はない。






ー嫌な思い出を…思い出してしまうから…。






「建チャン…つまんない?」



気ずけば彼女は俺を不安の隠せぬ表情でのぞき込んでいる。


「えっ!?そういうわけじゃないんだ…ただ考え事しちゃってて…うん。」



これ以上は何も言えなかった。



きっと自分は彼女をここまで心配させるような…



酷く醜い顔をしていたと思う。



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