君から僕が消えるまで

「大丈夫。なんでもないよ…。」



俺は彼女を安心させるために精一杯微笑んだ。



「うん…。」



彼女の表情は、まだ心配そうに曇っていたが



そんな彼女のおだんご頭をくしゃくしゃになでた。




「あっ!!ちょっと～崩れるでしょ!?止めてよぉ～」



彼女は怒りながら少しだけ笑った。




ー彼女は優しい。





いつでも不完全な自分を支えてくれようとしている…





ーだから彼女にこれ以上の心配をかけてはいけない…




とは思うものの…




感情だけが先走ってしまう。






さっきだってそうだった…。






ー俺は上手く笑えていただろうか。