君から僕が消えるまで
「二人共~こっちこっち~♪」
そう自分達を呼ぶ高い声が響く
健一は彼等の前まで自転車を走らせると止めた。
「おはょ~♪」
「おはよ、結衣♪」
「5分32秒の遅刻ですね。」
うっすらと口元にさわやかな薄い笑みをたたえて斉藤は微笑んだ。
「ごめんねぇ~」
彼女は皆に頭を軽く下げていた。
ー遅れたのは俺なんだから…鈴木が謝る必要はないのに…
「いやいやぁ~未来チャンは良いをだよ♪でも問題は…」
岡田はずかずかと歩み寄ってくると健一の肩に片腕を回し始める…
岡田の顔にはひきつった笑顔が浮かんでいる。
ーひっ…!!
「でもなぁ~んで…健チャンと二人乗りなんてしてるのかなぁ~?」