君から僕が消えるまで
「途中で会ったんだよ…それだけ」
嘘は言っていない。
「それだけ~?お前が未来チャンを向かえに行った…とかじゃねーの?」
ーどこまでも疑い深い奴である。
「二人共~速く行こうよ~」
ー自分の事で俺が脅されてるなんて…みじんも思ってないな
「はいは~ぃ♪」
岡田は急に笑顔を振りまくとそのまま去って行った。
ー無事に終わりますように…
なんてその時祈ったりしたんだ。
僕等の第一目的場所は【動物園】
何故なら、結衣が「絶対行きたい!」と言ったからでもある。
僕等は動物園行きの少し薄汚れたバスに乗った。
バスの中でも岡田のテンションは冷める事を知らないらしい。
「ねぇねぇ~結衣チャンと未来チャンは彼氏いるのかな?」
それには窓の外の海に視線を写していた健一も振り向く。
ー雰囲気的にいなさそうだけど…まさか…な…。