君から僕が消えるまで
動物園
いつも同じ夢を見る。
―そこは淡い紅が一色だけで世界を染めている。
そして幼い自分はいつも、その世界の中心で何かを待っている…
寂しくて、
悲しくて、
もどかしくて、
それでも足は進まない。
まるで地面に張り付いているように…
そして時空を越え現れる影が自分にこう告げる。
「お前は間違いを起こしている…」
「俺は間違ってない…何も、もう間違わないんだ…」
すると、その影はいつも少し寂しそうな
悲しそうな
悲哀な目で俺を見下ろす。
「その間違いに気ずけない限り…君はこの呪縛から解ける事はない…」
俺は冷や汗だらけで目を覚ます。
―その答えは今だに見つからない…