君から僕が消えるまで


立ち止まっていると彼女が俺に気ずいた。




「お帰り~♪遅い遅いっ!!」



それはいつもの、彼女のありったけの…笑顔?





「あぁ…悪い」



―本当は走って来たんだよ。



(君に会いたくて…



―さっき何を見ていたの?


(あんな表情して…


―君は何かを隠している?




―なんて、聞けるわけない。




「健ちゃ~ん?」


未来は手をブラブラと降る。



「あっ…あぁ、はい。これで良い?」



「何?…フルーツジュース…?」



「俺が好きなの♪」


「やだ~可愛い♪似合わない~!!」



「なっ…ひで~だから俺他の人に言った事なかったのに…」


すると彼女は急に目の色を輝かせて健を見上げて来た。




「何それ!?未来が初めて?」


「え…?あ…まぁ…」



すると彼女はカンを抱きしめるようにして本当に嬉しそうに笑った。



それは今までとは違う、本当に幸せそうに…



「やった…未来も好き!!フルーツジュース大好きっ♪」



「は?そこまで好きなのかよ!?」


「うん!!」



二人で笑い合った。



俺はまだまだ子供だった。





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